ボイストレーニングの先生を長くやっていると普通の人より人の口を見る事が多くなります。
歯並びが悪いから滑舌が悪いと言われる生徒さんもいますが、私はあまり関係ないと思います。
しかし、声そのものに影響を与えると言う事は大いに有るんです。
歯並びと言うよりは人の心理によるものなりますが。。。
滑舌は舌と歯や歯茎で空気が出る形を作りますが、舌の方が柔らかく
歯並びが悪くても色んな歯の形に対応できように思うんです。
舌で工夫ができれば、そこまで難しい事ではないと思います。
しかし声の方は、意外と歯並びからくる原因が多いように思います。
それは、歯並びが悪い所を人に見せたくないと言う心理から
口の開け方が変になってしまって、声が上手く口の外に出ていか無いという事が
自分で思っているより多いんです。
ちょっとした事なんですが、たいして歯並びが悪くも無いのに
自分で気にしてしまっていて、歯を見せないようにする癖が付いてしまうんです。
そうすると、大きめに口を開けない事になったり、変に力が入っていたりして
口の開き方が変なんです・・
ここから声がこもってしまったりします。
この口は、吐く息もこもらせる型になるので出る量も少なくなって
声が小さくなったりする場合が多いんです。
私から見て、そんなに歯並びが悪いなんて感じたことが無い生徒さんでも
「私歯並びが悪いんです」と気にされている人は何人も見たことが有ります。
気にするほどでは無いんですが・・
気になる人は意識しすぎて口の開き方から声が変になります。
それよりも、声の事を気にした方が良いんです。
見た目よりも、コミュニケーションをとるための声や
歌う時の声を重要視してほしいんですね。